スキースクールで「怒鳴られる」「古い教え方をされる」と感じたときの対処法
スキーレッスンは本来、上達と安全のためのサービスです。ところが現場によっては、強い口調で怒鳴られたり、納得しにくい説明のまま「昔ながらのやり方」を押し付けられたりして、気持ちが折れてしまう方もいます。
このページでは、スキースクール選びで失敗しないための見極め方と、万一ミスマッチが起きたときの具体的な対処をまとめます。指導者側の方にも参考になるよう、一次情報(公的機関・団体の方針)も添えます。
まず押さえたい前提:怒鳴る指導は「正当化」されにくい
「声が通らないから大きな声になる」ことと、「威圧・人格否定・恐怖で従わせる」ことは別物です。スポーツ庁は、暴力やハラスメントは許されないとして、教育・研修の強化や相談窓口整備を進めています(一次情報:文部科学省/スポーツ庁の取組ページ)。
スキー界でも、全日本スキー連盟(SAJ)が暴力行為・暴言・威圧などを禁じる趣旨を明確にしています(一次情報:SAJ「暴力行為等根絶について」)。
「昭和の滑り」と「基本」は混同しやすい
一方で、レッスンで「外脚荷重」「後傾は避ける」など基礎を強調されると、古い教え方に感じることがあります。ただ、用具や雪質が変わっても、安全のための普遍的な原理(速度管理、他者への配慮、衝突回避)は変わりません。国際スキー連盟(FIS)の「10のルール」も、他者尊重や速度コントロールなど、時代を超える安全原則を示しています(一次情報:FIS 10 Rulesの日本語版PDF例)。
つまり問題は「基本を教えること」ではなく、
・説明が一方的で納得できない
・目的(何のための動きか)が示されない
・受講者の恐怖や羞恥を利用する
といった、指導の質とコミュニケーションにある場合が多いです。
悩みの本質:あなたが求めているのは「上達」だけではありません
表面的には「指導者はレベルが高いのか」「古い指導は良くないのか」という問いに見えますが、奥にある本質は次のようなものになりやすいです。
- お金を払う価値のある、尊重ある指導を受けたい(サービス品質への不満)
- 怒鳴る・威圧する指導でスキーが嫌いになりたくない(体験価値の毀損回避)
- 安全に上達したいのに、指導の当たり外れで事故や挫折を増やしたくない(安全・継続)
- 人口減の中で、業界全体が「選ばれる体験」を作れているのか確かめたい(危機感)
失敗しないスキースクール/インストラクターの選び方
結論:良い指導は「技術」よりも「安全設計と伝え方」で判断できます
「上手い人=教えるのが上手い人」ではありません。受講者が求めているのは、上達の再現性と安全です。そのため、選ぶ基準は次の2軸が実用的です。
| 軸 | 見るポイント | なぜ重要か |
|---|---|---|
| 安全設計 | 速度管理・停止位置・コース選択・衝突回避の説明がある | 事故リスクを下げ、恐怖で固まるのを防ぐ |
| 伝え方 | 目的→手段→確認の順で説明し、質問しやすい雰囲気 | 納得できると再現でき、自己学習が進む |
「地雷」の典型パターンを先に知っておく
以下は、現場でよくあるミスマッチ要因です。複数当てはまる場合は、早めにレッスンの切り替えを検討してもよいかもしれません。
| パターン | 具体例 | 起きやすい問題 |
|---|---|---|
| 威圧・羞恥で動かす | 大声で責める/人格否定に近い言い方 | 恐怖で体が固まり、転倒や衝突が増える |
| エラー列挙型 | 「後傾」「内倒」など欠点だけを連発 | 何をすれば良いか分からず上達しない |
| 目的不明の反復 | 同じ練習を理由なしで繰り返す | 時間稼ぎに見え、満足度が落ちる |
| 受講者の事情を無視 | 体力・恐怖心・既往歴・年齢差を無視 | ケガ、挫折、スキー嫌いにつながる |
申し込む前にできる「当たり」を引く確率の上げ方
- 公認校・公認制度のあるスクールを起点にする SAJ公認スキー学校は、SAJが定めた教程に基づく指導を行うとされ、全国に多数あります(一次情報:SAJ教育本部(公認校一覧への導線)、および SAJ公認スキー学校一覧PDF(例))。またSIA公認校も全国に展開し、一定のメソッドの下でレッスン提供をうたっています(一次情報:SIA公式サイト)。
公認=万能ではありませんが、最低限の仕組みがある場所から探すのは合理的です。 - レッスンの「目的」を先に言語化して伝える 例:
・安全に止まれるようになりたい(恐怖を減らしたい)
・カービングの入り口を知りたい(外脚の感覚)
・コブは転ばずに下りたい(ライン選択とスピード)
目的が共有できると、指導が一気に噛み合いやすくなります。 - プライベート/少人数を検討する 集団レッスンはコスパが良い一方、声が届きにくく、個別の恐怖や癖に合わせづらいことがあります。短時間でもプライベートに切り替えると、満足度が上がるケースは少なくありません。
- 予約サイトのレビューは「低評価の理由」を読む 星の数より、低評価の内容が重要です。
・説明が分かりにくい
・安全配慮が弱い
・高圧的だった
などが繰り返し出てくる場合は避けた方が無難です。
受講中に「合わない」と感じたときの現実的な対処
相手を変えるのは難しいですが、自分の安全と体験価値は守れます。
- その場で言えるなら、要求を短く具体化する 言い方の例:
「大きな声が怖くて体が固まってしまうので、落ち着いたトーンでお願いできますか」
「今の練習の目的を一言で教えてください。理解してから反復したいです」 - 難しければ、フロントに「変更相談」をする 多くのスクールは、担当変更やクラス替えの相談を受け付けています。ポイントは感情論ではなく、事実ベースで伝えることです。
例:
「指導が怖くて滑走が不安定になりました。安全面が心配なので担当変更を相談したいです」 - 改善が見込めないなら、早めに切り上げる もったいない気持ちは当然あります。ただ、恐怖で固まった状態は事故のリスクが上がります。FISの安全ルールが強調する通り、コントロール不能は危険です(一次情報:FIS 10 Rules)。安全が最優先です。
スクール側へフィードバックを残す意義
個人攻撃ではなく、サービス改善の材料として伝えると受け取られやすくなります。スポーツ庁や関係機関は、暴力・ハラスメント根絶に向けた取組を進めており、現場の改善は「声」をきっかけに動くことがあります(一次情報:スポーツ庁の取組ページ)。
伝えるときは、次のテンプレが使いやすいです。
| 項目 | 書き方 |
|---|---|
| 事実 | いつ/どこで/どんな言動があったか |
| 影響 | 恐怖で固まった、転倒が増えた、質問できなかった等 |
| 要望 | 声量より語気を落とす、目的説明を入れる、担当変更の仕組み等 |
「暴言・威圧」に当たるか迷ったら:一次情報を確認する
文部科学省の資料には、指導者による暴言等(人格否定を含む)の例や処分基準の考え方が整理されています(一次情報:MEXTのガイドラインPDF)。また、日本スポーツ協会(JSPO)もスポーツ現場のハラスメント防止に関する啓発コンテンツを公開しています(一次情報:JSPOのページ)。
「自分が神経質なだけかも」と抱え込むより、基準に照らして整理すると判断しやすくなります。
まとめ:スキー人口を増やす鍵は、技術論より「安心して学べる体験」です
怒鳴る指導や一方的な教え方は、上達以前に「もう行きたくない」という気持ちを生みます。一次情報としても、スポーツ界・スキー界はいずれも暴力・威圧を否定し、健全な指導環境を目指しています。
もし今のレッスンに違和感があるなら、その感覚は軽視されるべきものではありません。安全を守りつつ、合うスクール・合う指導者に出会える確率を上げていくことが、結果的に上達と継続につながります。
コメント Comments
コメント一覧
コメントはありません。
トラックバックURL
https://emcinfo.jp/%e8%89%af%e3%81%84%e3%82%b9%e3%82%ad%e3%83%bc%e3%83%ac%e3%83%83%e3%82%b9%e3%83%b3%e3%81%af%e5%ae%89%e5%85%a8%e8%a8%ad%e8%a8%88%e3%81%a7%e6%b1%ba%e3%81%be%e3%82%8b%ef%bd%9c%e5%85%ac%e8%aa%8d%e6%a0%a1/trackback/